白木財閥の一人娘葉子はお絵描きの好きなごく普通の女の子であった。成績もよく
「葉子利口よ」(→ヨウコリコウヨ←)
得意科目は
「葉子図工よ」(→ヨウコズコウヨ←)
ある日身体測定が行われる。身長・体重と計り、その次は
「葉子座高よ」(→ヨウコザコウヨ←)
なんということか測定結果はかなりの「胴長」であった。子供というのは残酷なもの。ここから葉子に対するイジメが始まる。イジメられ泣きながら
「葉子下校よ」(→ヨウコゲコウヨ←)
その日を境に葉子は変わっていった。スカートの丈は長くなり恐喝などを行うようになる。
「葉子非行よ」(→ヨウコヒコウヨ←)
シンナーを吸い、歩くのもおぼつかない有様だ。
「葉子蛇行よ」(→ヨウコダコウヨ←)
家族はもちろんその行動に怒る。
「葉子愚行よ」(→ヨウコグコウヨ←)
そして葉子は遂にシンナーの売人をナイフで刺してしまう。とうとうやってしまった…。呆然と死体を見つめながらも奇妙に冷静な自分がいた。証拠のナイフを残しておいてはいけない。
「葉子抜こうよ」(→ヨウコヌコウヨ←)
指紋も残さないようにしなければ
「葉子拭こうよ」(→ヨウコフコウヨ←)
しかしシンナー常習者の葉子は第一の容疑者であった。警察が葉子を追う。
「葉子尾行よ」(→ヨウコビコウヨ←)
必死に尾行から逃げる葉子。
「葉子撒こうよ」(→ヨウコマコウヨ←)
関西へ逃げ延びた葉子は兵庫県にたどり着く。
「葉子赤穂よ」(→ヨウコアコウヨ←)
そこで葉子は日雇労働者として隠遁生活を始める。
「葉子土工よ」(→ヨウコドコウヨ←)
泊まる場所もなく公園の段ボールハウスで暮らすしかない。なけなしの金で米を買い飯盒炊爨だ。
「葉子炊こうよ」(→ヨウコタコウヨ←)
さつま芋などはごちそうの部類だ。
「葉子焼こうよ」(→ヨウコヤコウヨ←)
そんな暮らしの中で葉子は公園に落ちている板きれなどを拾い集めるようになる。野宿仲間はそんな葉子の行動を奇異の目で見るのであった。
「葉子奇行よ」(→ヨウコキコウヨ←)
集めた板きれで葉子は版画制作を始めたのである。そのタッチはあの伝説の版画家棟方某のように素朴で力強いものであった。
「葉子志功よ」(→ヨウコシコウヨ←)
何枚も版木を彫り続けるうちに葉子の腕は次第に上達して行く。
「葉子技巧よ」(→ヨウコギコウヨ←)
そんな葉子は野宿仲間の中で次第に孤立していく。
「葉子孤高よ」(→ヨウコココウヨ←)
ある日のこと一心不乱に版木を彫る葉子に一人の外国人が声をかける。葉子の版画の才能を認めNYで創作活動をしないかというのだ。
「葉子渡航よ」(→ヨウコトコウヨ←)
NYでアーティストとして成功した葉子。あの殺人からは12年が過ぎている。葉子は帰国を決心した。
「葉子時効よ」(→ヨウコジコウヨ←)
帰国した葉子の元へ退職した刑事が訪れる。彼はかつて葉子を尾行していた刑事であった。刑事は言う。犯罪者が海外で暮らしていた場合はその期間は時効に含まれないのだと。刑事は自首する事をすすめる。
「葉子吐こうよ」(→ヨウコハコウヨ←)
自首を決心した葉子。葉子の目から涙がこぼれ落ちる。12年ぶりの涙であった。
「葉子泣こうよ」(→ヨウコナコウヨ←)
10年後、刑期を終えた葉子は晴れ晴れとした顔で刑務所の門を出た。初夏のさわやかな朝日が彼女を照らすのであった。
「葉子後光よ」(→ヨウコゴコウヨ←)
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